納めの不動の12月28日を挟んだ前後3日間、薬研堀(やげんぼり)不動堂周辺に今年最後の大きな歳の市が立つ。 衣類や食料品などを商う露店が殆どだが、もともとは納めの不動の参詣人を当て込んだ正月の飾り物や日用品の市として栄え、一時は羽子板屋も並んでこれを買いに来る芸者衆の姿が人目を引いたという。 江戸後期、浅草観音のほか深川八幡、神田明神、湯島天神などとともに江戸屈指の大市として賑わったが戦後衰退し、1962年に地元町内会の努力でかっての伝統を復活させたものだ。1965年からは東日本橋の問屋街が「出庫市」とい …